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インフォームド・コンセントについて

私たち病院の基本的な考え方

~ 説明と同意、知る権利と自己決定権(インフォームド・コンセント) ~
人は、人生の歩む道を自分で決めて生きてゆきます。病気のとき、それは人間にとって最も大切で重要なときの一つです。どのような生活をし、どのような道を歩むか、どのような医療を選ぶか、まさにご本人が決めることが最も望ましく思われます。当院は、患者様個人を尊重し、患者様の自己決定権を大事にいたします。それは、患者様側に立った十分な説明、そして患者様の理解と同意のうえで医療を行うことです(インフォームド・コンセント)。また、患者様が主治医以外の医師に意見を求めること(セカンドオピニオン)も推奨しています。患者様、ご家族の皆様のご理解が当院への信頼につながることを願っています。

1.生活

入院している患者様にとって、毎日の生活は大切な人生の一部です。患者様が何をしたいかは他の患者様の迷惑にならない限り、患者様の自由です。診断や治療を含め、何をするかを決めるにあたり医療側は患者様に考えられる限りの様々な選択肢を充分に提供し、患者様の自己決定の参考にします。病気によって避けるべきことは医療側が患者様に伝えます。どのようなことであっても、患者様に説明する場合、患者様が理解し納得できるよう話し方と言葉に医療側は充分配慮します。患者様は理解でき納得するまで充分な説明を受ける権利を常に有します。

2.診断

自分がどのような病気にかかっているか知りたい患者様には、医療側はカルテの開示を含め知りたいことはすべて伝えます。患者様が知りたくないときはその思いと感情を尊重します。診断のための検査が必要な場合、患者様はその必要性を説明されたとしても、検査を拒絶できる権利を有します。検査による危険性について、医療側は患者様に伝え納得していただきます。検査しない場合の不利益についても伝えます。患者様が他の医療機関での診療を希望した場合、紹介状を書くことを含め協力します。

3.治療

リハビリテーションはもちろん、看護や介護も広い意味での医療ですから、ここではそれらを含めたものとしての治療です。どのような治療であっても患者様は治療を全面的に受け入れる場合と全面的に拒絶する場合があります。患者様はその中間的な治療も含め、いかなる方法をも選ぶことができます。医療側が必要と確信する治療を患者様が拒絶したとしても、拒絶したこと故に医療側はその患者様を診療できないと言ってはならないし、また退院をせまることもしません。治療によって治る可能性が高いあるいは改善する病気に関しても、患者様はその治療を受ける権利は勿論、拒絶する権利をも有します。苦しさを取り除く以外何もしないという治療からさまざまな治療に関して、副作用、苦しさ、病気の改善度、延命の程度その他、プラス面マイナス面を医療側は説明しなければなりません。
特に末期の患者様、あるいは経口摂取ができなくなった患者様について、何らかの治療をしない限り延命できない場合の対応が重要です。選択肢として経管栄養や中心静脈栄養による延命を目指す医療と、点滴や経管栄養などをしないで、ケアや話しかけなどのみの延命を目指さない医療があります。それらの中間的なものも含め、どれを選ぶかは患者様が決める権利を有しますが、当院の理念がここでも活かされるべきです。自らが受けたいと思う医療の観点で自分が患者様だったらどうされたいかを考慮しつつ、どのような医療を自分だったら望むのか、医療者が一人の人間としてどのような治療を望むのかを、患者様に伝えることが望ましいと言えます。そのような場合も医療側の押し付けにならないように、患者様の自由な自己決定を尊重する態度と言葉で説明するよう努力します。 患者様が治療に不満や疑問を有する場合、患者様が希望する治療が当院では対応できない場合、患者様が希望する医療機関での受診転院について、全面的に協力します。
患者様の自己決定権がより具体的に活かされるよう、また患者様の自己決定権を根本から尊重する意味で、患者様の担当医、リハビリテーションスタッフ、担当看護師、ケアワーカーなどのメンバーに関しての希望に、医療側は充分配慮し、応えます。
基本姿勢策定委員会

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