最新の子ども用 知能検査ウィスク-Ⅴ(2022年発売)を導入しました
発達障害をもつA君のお母さんは悩んでいました。
じつは...子どもの特性にあった対応方法をとらないと、
このもやもやは解決しないのです。
しばらくしてA君は知能検査を受けました。
すると、次のようなことが分かりました。
「言葉の理解に苦手さがあり、またワーキングメモリー(作業記憶)や処理速度も低い。 逆に目で見て情報を把握する力は保たれていた」
つまり、A君は
「耳から聞いた情報を理解し、覚えておくことが苦手」だったのです。
お母さんが何度も何度も言葉で言い聞かせても解決しなかった理由は
ここにありました。
一方で、目からの情報を取り込む力は保たれていたことから、
口頭で伝えるのではなく、メモや紙に書いて目から情報を取り込めるように、対応方法を工夫しました。
これによって、
A君は言われたことが理解しやすくなり、生活もしやすくなりました。
そして、お母さんはA君の行動の理由がわかったことで、もやもやと悩んでいた「困り感」は無くなっていきました。
この話は、小児リハビリのほんの一例にすぎません。
ですが、あなた自身が「子どもの特性」を十分に理解し、知っていることで、あなたの困り感は劇的に変化していきます。
もし、今あなたがA君のお母さんと同じように悩んでいるのならば、ここからお話するウィスクの検査の話を読んでみてください。
きっと何かのヒントになるはずです。
ウィスク-Ⅴは子供用の知能検査のひとつで、ウェクスラーという人物によって開発されました。
過去4回の改訂がなされ、現在当院が所有するウィスク-Ⅴがもっとも新しいバージョンとなっています。
検査ができる年齢は5歳から17歳11か月です。
ウィスク-Ⅴを行うことで、こんなことがわかります。
知能指数(IQ)と5つの能力を比較していくことによって、
お子さんの特性や「強み(得意なこと)」と「弱み(苦手さ)」を知ることができます。
例えば、
聞く力 > 見る力 であるならば、ことばを使った指示が合っているでしょう。
聞く力 < 見る力 であるならば、メモや掲示板、図表などの利用など見て理解しやすくする伝え方が合っているでしょう。
ワーキングメモリーや処理速度に弱み(苦手さ)があるのならば、1度にたくさんのことを伝えるのではなく、
1つ1つ子どもの理解に合わせて伝えていくのが良いでしょう。
繰り返しになりますが、お子さんがよりよく成長し、適切にサポートするためには、
あなた自身が「子どもの特性」を十分に理解していくことが必要になってきます。
当院ではウィスク-Ⅴの検査を実施することができます。
費用は通常の病院にかかるときと同じ値段です。
当院で検査をご希望される方は、次の条件が必要となります。
*当院では「発達障害を始めとした発達に関する疾患」の診断は行っておりません。
診断名等がついていない方や紹介状がない方の検査は受付できません。
お気軽にご相談ください(^^)/
2022年2月16日
湖山医療福祉グループ
医療法人財団百葉の会
湖山リハビリテーション病院
小児リハビリテーションチーム